実際、デザインの価値と値段を決定づけるのはディレクション(の 力量)に依るところが大きいでしょう。ディレクションが機能しな ければ、プロジェクトは迷走・停滞し不穏な空気が漂いはじめます 。チームに不安や不信が見え隠れし出すと、コミュニケーションが乱雑・陰 湿へと変質していきます。隣の芝生に目が向き出し、無意味な照会 や再認識のための死に作業(端から捨てるための生け贄的作業)が 生じ、行き違いやトラブル、インシデント、アクシデント、不毛な 移動や長時間労働等、至る所に疲労が蓄積されていきます。
結果、 予算や期間は超過、採算の得られない案件は経営を圧迫し、挙げ句 の果てに妥協の産物のような成果物を押し込んで、誰の役にも立た ず、自らの社会的評価を貶めるというアリ地獄の様相です。こんな こと繰り返してたらそりゃ仕事続くわけないよね。
ここで連ねた、 胸の痛みを誘発しそうな数々の現象はディレクションが機能してい ればまず発生しませんし、ちょうど反転させた状態を創りだすこと ができます。ディレクターは戦略を特定し、これを誰よりも深く理 解している必要があり、戦略を推進する要素と損ねる要素を把握し 、方向感を先導しながら繰り返し全体に働きかけ、不測やイレギュ ラーをしなやかに吸収し、進捗と品質、予算と経費を絶妙にコント ロールしなければなりません。
結果、
ここで連ねた、
もっと前段に遡ると、戦略を理解しない力量に劣るディレクターは本質的な問題提起や企画、プレゼンテーションが叶いませんのでプロ