ブランドデザイン : 株式会社折紙 / ORIGAMI INC. | 沖縄 – 東京

デザインの進め方


World View / コアとなる世界観

目の前の存在がどんな世界観に立っているのかを洞察し理解することは最も重要です。なぜならクライアントの事業においては経営トップや経営陣の世界観がすべての価値基準や思考を司っているからです。クライアントの世界観の断片からでも理解に繋げることができれば、デザインの方向感は浮かび上がってきます。逆に世界観に合致しないデザインは初期設定から違いますから、その後の設計はチグハグなものになってしまいます。世界観に合致しないデザインやアウトプットを手にしたところで(それがどれだけクールに見えても)、クライアントの中に存在しないもの、釣り合わないスケールは扱いようがありません。まずは世界観とその方向感に叶っていることが、持続と発展のための条件です。

1. Hearing : ヒアリングでよく知る

ブランドディレクターの視点でクライアントの現状、取り巻く環境や状況を把握します。様々な角度からインタビューを行い、展望や事業の動機、経営資源、ビジネスのタイミング、業界の動向、一体誰が顧客でインサイトでは何を欲しているのか、そうしたポイントをざっくばらんなセッションの中でヒアリングします。この場で弊社からの見え方、見解をお伝えすることもあります。

2. Reserch : リサーチする

経営、事業、商いの現場・現地へと足を運びます。クライアントにとっては日常の風景かもしれませんが、ブランドディレクターの新鮮な視点から眺めると様々な情報を得ることができます。同時に競合やベンチマーク、業界の動向についても調査を行います。有用な情報を網羅的に機微をもって仕入れることで、これに続く工程には精度の高い思索が装備されて行きます。

3. Idea : アイデアをすくいあげる

アイデアは構造的なほど価値があります。本当に優れたアイデアは前後左右斜め、階層、異なる文化、時間軸からのフィードバックに応え、超えていきます。ここでデザインの方向性やインスピレーションとなるコアなアイデアを導き、すくいあげます。本質的なアイデアはブレークスルーを引き寄せます。

4. Concept : コンセプトを特定する

コンセプトは単なる考え方ではなく、ビジネスやブランドに戦略的な道筋を示すものであると同時に卓越したポジショニングです。コンセプトは作るものと言うより、既にあるもの特定することです。発見し組み合わせ、キュレーションし、ときには転回し、特定に達します。パワフルなコンセプトがパワフルな言葉を生み、パワフルな商品やサービスを生み、パワフルなコミュニケーションを内外的に生み出します。パワフルなコンセプトはパワフルなネーミングに直結します。

5. Planning : 展開を計画する

コンセプトが特定されれば展開は自ずと導かれていきます。クライアントの経営資源やビジネスのタイミングと照らし合わせながら、展開案を策定します。重要な施策や優先事項、タイミングを逸してはならない物事を整理しながら、貴重なリソースが分散しないようにフェーズを分けてディレクションします。この段階で実装するデザインのリストがほぼ確定します。ブランドにとって必要なモノを必要な分、施策に盛り込みます。そして、タイミングは全ての要です。

6. Design : デザイン、実装する

CI VI BI / ロゴマーク / ブランドのメッセージ・ステートメント / 名刺や封筒を始めとする各種アプリケーションツール / 商品デザイン / パッケージデザイン / パンフレットやリーフレット / WEBデザイン / 広告クリエイティブ / ポスターやフライヤー / サイン計画とデザイン / ショップのグラフィック / 空間デザインなど多岐に及ぶデザインを実装し世界観を統一し強くします。ここまでのプロセスでクライアントとは十分に意見を交換しイメージを共有していますから、齟齬が生じることはほとんど皆無です。

7. Management : ブランドをマネジメントする

デザインは目に見えるものだけではなく、プロジェクト自体やブランドマネジメントのあり方も当然含まれるものです。デザインやブランドが確かな運用の軌道に入るよう、運用マニュアルやガイドラインを策定しクライアントを支援します。そうして保守管理されたデザインやブランドは経年でも崩れることはなく、むしろ社会の中で磨かれ、評価と実績を積み重ね、信用と愛着を獲得し、やがては立派なブランド資産となっていきます。有機体のように自律するほど社会に浸透するような素敵なケースも生まれます。